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Caseプレミアム優待倶楽部導入事例

掲載日時:2024/11/15

自社に合わせたポイント設計で10単元保有株主比率が約2.5倍に

介護事業やカラオケ・飲食事業などを手掛ける株式会社ウチヤマホールディングス(福岡県北九州市)は、2012年の上場以来、機関投資家・個人投資家に対し積極的にIR活動を行っていました。しかし、コロナ禍や東証再編によって環境が一変。新しい活動施策の1つとして2023年に導入されたのが「プレミアム優待倶楽部」です。上場からIRに携わってきた経営企画部長の川上様に、プレミアム優待倶楽部導入による成果を伺いました。

お話をうかがった方
株式会社ウチヤマホールディングス
  • 経営企画部長 川上 哲緒 様
課題
  • ■個人投資家との接点強化と認知の促進
  • ■市場ニーズに合わせた株主優待の見直し
解決策
  • ■プレミアム優待倶楽部導入による優待商品の選択肢増
  • ■保有株式数増加に向けたプレミアム優待倶楽部のポイント設計
効果
  • ■保有株式数の構成比率が期待通りに変化
  • ■自社店舗優待の応募数が想像以上に増加

コロナ禍と東証再編を経て個人投資家向けIRに軸足変更

―― 株式会社ウチヤマホールディングスの事業内容をご紹介ください。

川上様:
当社は2006年、介護事業を中心とする株式会社さわやか倶楽部と、カラオケ・飲食事業を展開する株式会社ボナーといった2つのグループ会社の持株会社として設立されました。

1971年の不動産事業での創業から50年以上にわたり、事業領域と業容を拡大してきましたが、「社会に必要とされる会社」「社会貢献できる会社」となることを目標に、近年では介護現場や医療施設の人材不足に対し登録支援機関として特定技能外国人の受け入れ支援も行っています。

―― 「プレミアム優待倶楽部」を導入された経緯をお聞かせください。

川上様:
当社は2012年の上場後、現在代表を務めている山本(上場当時、専務取締役 兼 経営企画室長)を中心に機関投資家への訪問を年に数回、また、個人投資家向けに会社説明会や決算説明会を定期的に行うなど積極的なIR活動を行ってきました。

しかし、その様相が大きく変わったのがコロナ禍です。機関投資家との直接面談が難しくなり、さらに東証再編で当社がスタンダード市場を選択したことで、株主のほとんどが個人投資家という株主構成に変化しました。

―― そこでIR活動の方針を変えられたのでしょうか。

川上様:
当社はBtoCサービスを生業としていますから、個人投資家様とのつながりも非常に大切にしてきました。そのため自然に個人投資家様向けのIR活動に軸足を移し、より当社を知っていただくための施策検討を始めたのです。

会社説明会などを開催しづらい状況を鑑みると、Webなどで当社の情報に触れていただく新たなきっかけを作る必要があると考えました。またそれは、当社の個人投資家様への思いを強いメッセージとして打ち出せるものである必要がありました。
一方、それまで行っていた株主優待に課題があり、以前何度かお越しいただいていたウィルズさんを思い出し、相談したことがプレミアム優待倶楽部導入のきっかけとなりました。

「株主優待の正解が分からない」市場ニーズに合わせた株主優待を模索

―― 株主優待の課題とはどのようなものだったのでしょうか。

川上様:
創業者の実家が米屋を営んでいたことから当社は、5kg分のお米を優待商品として400株以上保有の株主様にお送りしていました。「全国共通で使えるから良い」と喜んでくださる株主様がいる一方で、当社が運営する「カラオケ店や飲食店で利用できる優待券はないのか」といったご要望も多くいただいていました。

実は以前、自社店舗で利用できる金券を優待商品にしたことがあります。その時「近くに店舗がないから利用できない」などのお声を受けて金券からお米に変えたという経緯があったため、何が正解か分からないといった思いでいました。

株主様全ての声にお応えするのは難しいですが、できるだけ喜んでいただける株主優待にしたい。市場ニーズに合った株主優待とはどういうものかと模索していたのです。

―― 「プレミアム優待倶楽部」導入で課題は解決されましたか?

川上様:
はい。お米も自社店舗の優待券も選択いただけるようになり、株主様の声にお応えできる体制が作れたと感じています。さらに、プレミアム優待倶楽部が持つ豊富な商品も選択肢に加わり、株主様にさらに喜んでいただけていると考えています。

またプレミアム優待倶楽部では、他社の株式保有によるポイントと合算することで商品選択の幅を広げることができますから、他社の株主様に当社を知っていただける機会も広がりなど、当社の期待に応えてくれるシステムだと感じています。

―― 個人株主様からの反響はいかがでしたか。

川上様:
株主総会にいらした株主様が受付時、当社のスタッフに「優待、いいのに変えたね」とお声がけいただいている姿を目にしました。また、アンケートでも好意的に受け取っていただいていることが分かり、導入して良かったと実感しています。

また、自社店舗の優待券を選択していただく方が想像以上に多く、驚いています。プレミアム優待倶楽部のランキングでも上位の方に入っていました。
この優待券を使っていただくことでの実質的な利益はありませんが、関東と九州中心に展開しているカラオケ店約70店舗、居酒屋約10店舗に直接お越しいただくことで、当社のことを知っていただけるのは非常にありがたい。思いがけず、とても良い機会創出ができました。

限られた予算内で最大限の効果を。細かい注文に応える営業担当が魅力

―― 「プレミアム優待倶楽部」導入について懸念する点はありましたか?

川上様:
導入前は正直なところランニングコストにやや懸念を抱いていました。費用が高い・安いというより、行使率によって引き当て金額が変動することによる、想定外の費用増加です。

そのため、行使率が100%になっても予算に収まることを前提としつつ、株主様にしっかりと還元できる設計をと少々わがままな要望を出させていただいていました。ウィルズさんの担当者に詳しく説明していただき、運用が始まると想定通りの動きが確認できて不安は解消されましたが、結果が見えるまでは相当な緊張感がありました。

導入検討時、プレミアム優待倶楽部以外には似たサービスやカタログギフトも検討しましたが、これほど当社に合わせた設計が自由にできるサービスは他にはなかったと記憶しています。また、非常に細かい注文をいろいろ出させていただいたのですが、営業担当の方が熱心に設計し対応してくださったのも、他社にはない点でした。

ウィルズさんの営業担当の方が、限られた予算の中で効果を出す見せ方や、それらをメッセージとして株主様にどう伝えるかといった点まで提案・アドバイスしてくださったことが、プレミアム優待倶楽部導入の決め手にもなっています。

―― 「プレミアム優待倶楽部」ではどのような設計を加えられたのでしょうか。

川上様:
例えば、還元率。投資家が魅力を感じる水準として“総還元率5%”というラインを基準に設計する提案をいただきました。長期保有の株主様によりメリットを感じていただくためのポイント繰り越しや段階分けなども含めて還元率を上げる工夫が施され、非常に魅力的な制度だと感じています。

また、保有株式数を増やす施策として、株主優待の対象を400株以上から900株以上へ引き上げるといった、私たちでは思いつかない提案もいただきました。さらに1000株以上、1500株以上と段階分けすることで多くの株式を保有するメリットが可視化され、さまざまな投資家の要望に応えられる設計になったと思っています。

―― 上記のような戦略的なポイント設計はどのような効果がありましたか。

川上様:
高単元保有する株主数が大幅に増えました。例えば10単元以上の保有株主数は、それまで全体の10%未満でしたが、プレミアム優待倶楽部導入後の初の期末時点で約25%まで上がりました。

一方、株主優待対象を400株以上から900株以上に引き上げることで、株主総数が20%程度減少する可能性について説明を受けました。当社としては株主数の減少は望んでおりませんでしたが、それ以上に効果が見込まれることを理解し、この変更を受け入れる判断をいたしました。

なお、実際には株主総数は15%以下の減少で留まっています。うれしい誤算であり、この結果から、私たちがプレミアム優待倶楽部を選択したことを株主の皆様が応援していただけたのだと実感しています。

可能性はゼロではない。スタンダード市場でも機関投資家にアプローチを

―― 今後「プレミアム優待倶楽部」をどのように利用するご計画でしょうか。

川上様:
プレミアム優待倶楽部の導入をリリースした際、株価が大きく値上がりしました。プレミアム優待倶楽部の導入が市場に歓迎されたと実感しています。

1年間近くプレミアム優待倶楽部を運用し、株主優待という点では個人投資家との接点は整ったと感じています。来年度はこれまで手をつけられなかった、機関投資家の方々への情報発信ができる環境を作っていきたいと考えています。
機関投資家向けの活動については、現在の当社がスタンダード市場に上場していることもあり、面談などの機会を得ることが難しい状況です。しかし、可能性はゼロではないと思っています。プレミアム優待倶楽部によってIR-naviを利用したアプローチができる。株式取得に至らなくても、介護など社会課題に取り組む当社の姿勢や、業界全体に関する情報をもっと知っていただける機会を増やしていきたいと考えています。

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